授業づくりネットワーク No.161
自分の気持ちを把握して、それをどう表現するのか、選ぶこと。
■ディベーターは、アサーティブか。
よく誤解される1つのイメージがある。
ディベートをする人は、気が強く、大声で、いつでも自分を主張する、というようなイメージだ。
しかしこれは、間違いである。
なぜなら、ディベートの訓練を受け、論理的な議論をする技術を持っている人が、常にその技術を発揮するとは限らない。
それどころか、相手の気持ちを察してイヤな思いをさせたくないから自分の主張は言えない、ディベートの試合以外では、という人も少なくないだろう。
いくら論理的に議論できるスキルを持っていても、それを活用できる心理的なスキルも持ち合わせていないと実際には役立たないのである。
■まずは、言葉にしてみよう。
アサーティブになりたい人がするべきことは何か。
まずは、今思っていることを言葉にすることだ。
よく、こう言う人がいる「うまく言えないから、黙ってしまうんです」それなら、それを言ってみよう。
「私はうまく言えません」と。
まずは、それを言ってみる。そして、次の思いを言葉にする。
うまく言えないけど「言いたいことがある」のか、
「うまく言えるようになりたい」のか。
それが、自分を伝えていくということである。
そう伝えれば、他者は「うまく言えなくてもいいから言ってごらん」というかもしれない。
あるいは、「うまく言えないなら黙ってろ」と言うかもしれない。
相手の反応を決めつける事はできないが、とにかく黙っているだけ、よりは、伝えることができるはず。
そして、もし「黙ってろ」と言われれば「黙っていたくない自分」に気がつくことができる。
まずは、言葉にしてみよう。